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みんながよく口にする「ギガ」って何?

「今月のギガ、あとどのくらい?」「YouTubeをずっと見てたら、ギガを使い過ぎた」、iPhoneを使っていて何気なく口にする「ギガ」。ギガとは一体何のことなのでしょうか?

iPhoneユーザーが気にする「ギガ」は、3つに分かれます。一つは、iPhoneの「ギガ」、2つ目はiCloudの「ギガ」、3つめは通信量の「ギガ」です。

まずは、iPhoneの「ギガ」について。

「iPhone XRの128ギガのモデル」と言った場合、ここでの「ギガ」の数字は、本体に保存できるデータの最大容量を表しています。「128ギガ」は、正式な読みは「128ギガバイト」、表記は「128GB」となります。
128GBモデルのiPhoneですが、購入時点で、iPhoneのシステムや標準アプリがインストールされているため、ユーザー自身が最大容量を使用できるわけではありません。

(画像:iPhone 6s Plus 128GBモデルの容量。初期化直後で、122.01GBが使用可能。)

iPhoneで写真撮影を行うと、1枚あたりの画像のデータ量はおおよそ2〜3MB(メガバイト)です。1,000MB=1GBとなりますので、�写真の数が300〜600枚になってくると、保存されているデータ量は約1GBになります。

(画像:iPhone 7 Plusで撮影した画像のデータ量を、macOS上で確認したところ。画像サイズは2.4MB。)
アプリの場合、メルカリが78.7MB(0.08GB)、LINEは229.9MB(0.23GB)、TikTokは207.9MB(0.21GB)です(2018年12月現在)。アプリを全く使用しなくても、これらの3つをダウンロードすると、iPhoneのストレージを0.52GBを使用します※。また、ゲーム「荒野行動」は、アプリ本体が2GBもあります。iPhoneの空き容量が2GBを切っていると、「荒野行動」をダウンロードすることができなくなります。

iPhoneの「ギガ」を増やすには、不要な画像や動画を削除したり、使っていないアプリを削除するのが良いでしょう。
※「ストレージ」は、日本語で「貯蔵」「保管」という意味に相当。

iCloudの「ギガ」について。

iCloudは、連絡先やカレンダーの同期機能だけでなく、iPhoneのバックアップデータやアプリで使用したデータを、インターネット上(クラウド)に保存することができます。インターネット上に、ユーザー専用のUSBメモリのようなものがあると考えて良いでしょう。

iCloudを無料で使用している場合は、5GBまでのデータを保存することができます。有料プランでは、50GB(月額130円)、200GB(月額400円)、2TB(月額1,300円)の3つが用意されています。2TB(2テラバイト)は、2,000GBと同じ量になります。インターネット上に、月極めの貸し倉庫を借りるイメージです。
iCloud写真(iCloudフォトライブラリ)をオンにしていると、WiFi接続の際に、iPhoneのカメラロールの写真がクラウドに自動保存されます。撮影の頻度が多いと、無料の5GBの容量がすぐにいっぱいになってしまい、「iCloudストレージの空き領域が不足しています」というメッセージがiPhoneの画面上に表示されることがあります。

iPhoneのデータをiCloudにバックアップする際にも、iCloudの「ギガ」に余裕が必要です。ユーザーがダウンロードしたアプリや、インターネット上で購入した映画や音楽は、iPhoneの復元時に再ダウンロードとなるため、バックアップには含まれません(有料で購入したものは、2回目以降のダウンロードは無料)。荒野行動アプリは、アプリのみで容量が2GBありますが、バックアップされるのはゲームデータのみとなるため、2GBのアプリ自体がiCloludにバックアップされるわけであありません。

通信量の「ギガ」について

「今月のギガ、あとどのくらい?」「YouTubeをずっと見てたら、ギガを使い過ぎた」など、データ通信量のことを「ギガ」と呼ぶようになってきました。携帯会社もそれに追随して、「iPhone ギガトクキャンペーン」(au)、「ウルトラギガモンスター 」(SoftBank)というプランも登場しています。
「今月のギガ、あとどのくらい?」を正確に表現すると「今月のデータ通信量、あとどのくらい使える?」に、「YouTubeをずっと見てたら、ギガを使い過ぎた」は「YouTubeをずっと見ていたら、データ通信を使い過ぎた」となります。この「ギガ」はどこから来ているのでしょうか?

iPhoneをはじめとするモバイル回線でインターネットが行える通信機器では、携帯会社での契約時に、1ヶ月で使用できる通信量を決めることになります。iPhoneが国内発売された2008年等当初は、1ヶ月の通信量が7GBまでのプランしかありませんでした(7GBに達すると低速になる)。その後の通信技術の進歩による高速化、低コスト化が進み、500MB/月、1GB/月などの低容量プランから、30GB/月、50GB/月などの大容量など、様々なプランを選択することが可能になりました。

(画像:SoftBankユーザーは「My SoftBank+」アプリから、通信プランの上限と、通信量の残量を確認することができる。)

低容量のプランでは、契約したプランの通信量を1ヶ月で使い切らないように、街中でWiFi環境を探したり、モバイル環境ではなるべく動画は見ないようにしたり、様々な工夫をする必要が出てきました。そこで「ギガ」というワードが、新しい使われ方をするようになります。特に若い世代では、お小遣いを節約するために低容量のプランを加入しているケースが多く、また「今月のデータ通信量、あとどのくらい使える?」というやぼったい言い方ではなく、「今月のギガ、あとどのくらい?」と、文章を短くした言い回しが流行りはじめました。

iPhoneの「ギガ」、iCloudの「ギガ」と違うのは、これらが蓄えているデータ量、もしくは蓄られるデータの最大上限を示しているのに対し、通信量の「ギガ」は、インターネットを利用するために使用した受信/送信したデータ量のことを表していると言えるでしょう。
「メガバイト」をメガと略したり、「ギガバイト」を「ギガ」と呼ぶことは通例でしたが、今では「ストレージの容量」「クラウドの容量」「通信量」のことが「ギガ」と呼ばれるケースが増えてきました。日本語は、常に新しい言葉が生まれ続けていく言語です。これからも、再び一般ユーザーからITに関する新しい言葉が生まれていくことでしょう。

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